水平打法について、これまでフォアクロスに打つ場合(右利き)、「ボールの右横」をねらうとしていました。

では、バッククロスあるいはストレートのコースへ打つときにねらうべきボールの位置はどこなのか? こんな、じつに的確な質問が寄せられました。

今回の「技術論」は、水平打法における、コースによってねらうボールの位置について解説します。



Q ハスハスといいます。ホームページをいつも見て参考にさせていただいてます。
さて、今回は水平打法について質問がありメールさせていただきました。質問させていただきたいのは次の二点です。
一つ目は回り込んでクロスに水平打法で打つ時のボールの打つ位置です。この場合ボールの右横と左横どちらをとらえればいいのでしょうか。
二つ目はフォア側からストレートへ打つ場合です。こちらもボールの打つ位置についてなのですが、右横を打つとやりづらい気がします。左横を打てばいいのでしょうか。よろしくお願いします。

 


A 水平打法のご質問ですが、非常に良い質問です。

一つ目の、バッククロスに水平打法を使う場合ですが、右利きの場合、ボールの右横を打つとバッククロスへ打つのは難しいので、バッククロスへの直線とラケット角度が90度になるようにします。つまり、クロスコースの線に対して、できるだけ正確にその方向に合った
ラケット角度を出せばいいわけです。

実はこのことは、フォアクロスでも同様のことなのです。言葉的な表現では、「右横を打つ」としていますが、これはわたしたちが、意識しないでフォアクロスのロングを打つとき、ボールの真後ろを打つような感覚で打ってしまっているので、それを意識化するために「右横」と表現しているのです。この「右横」も、実はフォアクロスへの直線とラケット角度が90度になるようにすることなのです。

また二つ目のストレートコースに打つ場合ですが、これもクロスと同様に、ストレート方向の直線状に90度の角度を出せばいいのです。

この「90度の角度」というのは、ごく当たり前のことで、フォアクロスやバッククロスにしろ、あるいはストレートにしろ、ラケット角度からいえば、その方向に正確に向いているわけで、もっとも合理的なものなのです。

この角度で水平に打つことで、ボールにスピンがかからず、その分、プラスのスピードに変換されるわけです。

だから、水平打法は強く打っていないのに、速い打球になるわけです。

卓技研・秋場龍一

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